鍼灸学科学術顧問 劉勇先生

今年度より、医学博士である劉勇(りゅう・ゆう)先生が本校鍼灸学科の学術顧問に就任しました。
ビートたけし氏の顔面神経麻痺を治療したことでも有名な治療家でありながら、コリトレール株式会社の代表取締役会長兼社長も務められています。治療家として臨床を大切にするだけでなく、「鍼灸治療の地位向上」のために日本各地を駆け回っておられます。

劉勇(りゅう・ゆう)Dr.LiuYong

医学博士
鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師
Dr.Liu Method  ハリアップ総院長
Dr.Liu Method  劉臨床塾代表
沖縄統合医療学院 理事・学術顧問
東北楽天ゴールデンイーグルス コンディショニンググループ顧問
総合格闘技PANCRASE専属トレーナー
瀬田クリニック新横浜がんケア・リハビリセンター鍼灸・疹痛緩和ケア外来監修
中国北京中医薬大学顧問(中国)
中国認証外国専門家(中国)

劉勇先生 プロフィール

1958年中国東北生まれ。
中国で外科麻酔医として活躍した後、活動の拠点を日本に移す。

1985年
東京・銀座に鍼灸治療院を開院。西洋医学、東洋医学の双方の医学観点から理論と臨床技術を適用した鍼灸治療は評判となる。政財界・スポーツ界からの信頼も厚く、ビートたけし氏の顔面神経麻痺を奇跡的に回復させたことでも有名。

鍼灸マッサージの一般普及を提唱し、1994年、現代人のニーズにこたえるため、クイックマッサージ業態の先駆け、コリとれーる1号院を開院し話題となる。

2009年
日常使いの鍼灸をコンセプトにした鍼灸治療Dr.Liu Methodハリアップを開院。

2010年
劉臨床塾を開塾し、基礎疾患をはじめ、難病治療、美容鍼など幅広い分野で臨床教育を行い後継者の育成にも力を注ぐ。 臨床教育では「医」の考え方を‘医食動楽同源’と位置付ける。
医も食も動も「楽」でつなげる生活こそ真の意味での健康であり、患者が深刻な顔で治療院に通うことだけが医療ではなく、治療を通して健康を楽しく伝える能力も求められる、と教える。

劉勇先生 Q&Aメッセージ

鍼灸治療の魅力とは何でしょうか。

鍼灸治療は中国古代から伝えられてきた素晴らしい自然療法です。
人は病気にかかると内臓と神経、脳のバランスが崩れやすくなります。鍼灸でツボと経絡を刺激しこれらのバランスを整えることによって、体が本来持っている自然治癒力を高めることができます。
また、治療場所を問わず、即効性もあります。なんといっても「鍼一本さえあれば体全体の治療ができる」という利便さが魅力です。 定期的な鍼灸治療で、体の新陳代謝・老化予防・神経の働きの低下をくい止め、人間が常に若々しく精力的に働ける健全な社会を作り出すことができます。このように、社会貢献の一助を担う技術であることも魅力のひとつと考えます。

なぜ今鍼灸治療が必要なのでしょうか。

時代の進化と共に、環境ホルモンや食材、社会環境も進化しています。
我々の細胞は、この進化のスピードについていけていない状況です。
皆さんご存知のように、最近あらゆる部位の癌が増えていますが、これは、体内の働きと自然治癒力の低下によって自己免疫が弱まり、外的な変化に対応しきれなくなってしまっているということです。
痛みや苦しみ・内臓の異常は心身にダメージを与え、様々な悪い症状を引き起こします。このような心身のバランスの崩れ、特に、自律神経失調症といわれるストレス疾患・停滞した体内の働きなど、鍼灸治療はこれらを取り除くために代替医療の中でも非常に有効な手段だと確信しています。

鍼灸師の今後の展望としてどうお考えでしょうか。

現在、鍼灸を受療したことのある日本国民は数パーセントなので、この市場・医療ビジネスを拡大する余地は十分にあると考えています。市場を拡大できれば、日本の医療費の削減・高齢社会に突人していく中での認知症予防・アンチエイジングや国民の健康に鍼灸師が携わる機会が増え続けることになるでしょう。
毎年多くの方が鍼灸専門学校を卒業されていていく中で「鍼灸師として従事していく環境が不足していて厳しい」という声も聞きますが、鍼灸師が解剖学・生理学・病理学の三大理論と臨床に活かせる確かな技術を身に付ければ、活躍の場は広がるものだと信じています。

鍼灸師を目指す人たちへのメッセージ

鍼灸治療を診断・治療・健康維持・生活の質の向上へと繋げていくには、解剖学・生理学・病理学の三大理論をしっかりと頭に入れ覚えることです。そうすれば、様々な難病や原因不明の症状に対応していくことができます。
これらの知識に日々の臨床で得たエビデンスを組み立てていくことで、より効果のある治療立案ができるようになっていきます。治療立案ができるということは診断ができるということ。診断力がないと治療にはなかなか結びつきません。
また、患者とのコミュニケーションカも必要です。
患者のコンサルではないけれども、人間を小宇宙として全体を捉え、患者をメディカルすることが大切だと私は考えます。
これからの鍼灸においては、病院でいう泌尿器科・内分泌科・内科・消化器科といった診療科のような専門性も、我々自身がプロフェッショナル集団となって築いていく必要があります。そのためには、先に伝えたように専門知識をもっていなければ始まりません。医療に携わる意識をしっかり持って学んで欲しいです。